メロディをジャジーにくるむ・その2
もう一つ、ピアノならではの奏法からジャジーなアプローチのお話をします。
それがシアリング奏法。
メロディをオクターブでユニゾン、間に3音のコードトーンを挟む奏法です。
ジョージ・シアリング(George Shearing)というジャズピアニストが、
ビッグバンドのサウンドをピアノだけで出そうと多く使ったことから
有名になりこの名前が付きました。
やり方としては右手でメロディと3つのコードトーンを弾き、
左手でオクターブ下のメロディを弾きます。
奏法スタイルからブロック奏法とかロックハンド奏法とも言い、
クローズド・ボイシングのわかりやすい典型です。
ギターでもオクターブ奏法はよくやりますが、
間のコードトーンまでは同時に弾かない、というか弾けないですよね。
ピアノだと指10本で5ヶ所押さえればよいので、すぐ弾けそうな感じがする。
ただしドミソとかファラドの単純なコードトーンをそのまま弾いてしまうと
味わいの無い、クリープを入れないコーヒーみたいで(古!)
ちっともお洒落じゃないです。
ごたくた言わずに・・・ この動画でよくわかりますよ。
いかがです? ドレミを弾くところがわかりやすいでしょ?
間のコードトーンに6thの音を入れたりディミニッシュを使うと
単純なメロディでもジャジーでおしゃれな音になるということです。
9thや11thを使ってもいいんですが、
テンションノートを入れて4音(一番上と下は同じ音)で弾くということは
弾かないコードトーンが出てくるわけで、
その選択というかコツはいろいろ理論で書いてあるのでお調べください。
この奏法ではトリルをかませたりオカズを入れたりすれば
さらに人をうならせる心地良いサウンドを奏でられます。
センスはだいじです
他人のふんどしで相撲を取るように書いてますが、
ちんすけは昔からちゃんと勉強してますよ、独学ですけど。
こんな本たちが役に立ってます。
カシオペアのキーボード・向谷実氏が
シアリング奏法を知った時の逸話がおもしろいです。
そしてこの曲こそが向谷・シアリング奏法の極めつけです。
テーマ(Aメロ)を弾くところ 見ものです!!
TAKE ME / CASIOPEA(削除されませんようにw)
自分で音を探して弾いていくというのは楽しいですね
次回のオリジナル音源には シアリング奏法を混ぜ込んでみようかな
などとたくらんでます。