緊張の音 おしゃれな音 その21
一発でイク!気絶するほど悩ましいコード
怪しげなタイトルの今回は、
普通に音が流れる中、たった一つで強く印象付けるコードの話です。
この曲のタイトル歌詞の部分です。
一発でヌケます。聴いてみてください。
ロック・ギタリスト Charの『気絶するほど悩ましい』。
1977年発売、そのアコースティック・ライブ・バージョンです。
Amキーのごく普通なコード進行。
そこへBメロで、Aキーへ同主調転調するスリリングな展開。
サビで再びAmキーへ戻るという、おさまりの良さ。
Charの力強さと声に色気を感じます。
しかしながら 当時はさほど魅かれず、
自分がライブをやってることで、ギターのあれこれを探るうちに
このバージョンに出会い、はじめてビリビリきました。
ポイントはただの1箇所。
2回目の「気絶するほど悩ましい」と歌うところです。
ここのコード進行は ネットでコード譜を見てみると、
C - E7 - Am - E7 - Am となっています。
そうなんです。オリジナルテイクだとそれで間違いはありません。
ところがこの動画のライブでは、CコードがAmになっていて
さらにはじめのE7がB♭7-5(9)になっているのです。
つまりは Am - B♭7-5(9) - Am - E7 - Am
アレンジを施し、メロディの印象を変えたんですね。
このコードは B♭7にテンション9thを加え、
さらに5thを半音下げて♭5thにしているコードで
B♭9-5とも書けます。(テンションノートは7thがあることが前提、の論理)
聴ける方は 音を聴いてください。
→B♭7-5(9)
1弦1フレッドを押さえて B♭7(9)と弾いても似た感じになります。
どうでしょう? この一発は効くでしょう?
おしゃれ というより悩ましくもどかしさを感じるコードではないでしょうか。
さらに言いますと ちんすけはこの部分
はじめのAmは オリジナルテイクと同じCメジャーにして
奈落に落ちる前の一瞬の快楽を表現するようにしてみました。
つまりは C - B♭7-5(9) - Am - E7 - Am です。
いかがですか?
難しく考えずに弾いてみればわかりますよ♪
ちょっとした違うアレンジ、アプローチが楽しめるのが
音楽の素敵なところです
そうそう、今回をきっかけに いくつかネタが浮かびました。
また別の機会にアップしますので 覚悟してください