緊張の音 おしゃれな音 その24
ゾクッとする経過和音のaugコード
dim(ディミニッシュコード)の話をしましたが、
メジャー(長調)でもマイナー(短調)でもないコードがもう一つあります。
それは aug(オーグメントコード)です。
dimは音が2つ飛ばしで4つ均等に並んだコードであるのに対して、
augは音が3つ飛ばしで3つ均等に並んだコードです。
いいかえれば、1オクターブ12音を4等分したものが dimで、
3等分したものが augです。
C音をルートとして表してみました。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
ド レ ミ ファ ソ ラ シ
C C# D D# E F F# G G# A A# B
=D♭ =E♭ =G♭ =A♭ =B♭
dim 〇 〇 〇 〇
aug 〇 〇 〇
それぞれ半音ずつずらしていけば 別の dimや augになります。
わかりますよ ね
Cコード基準で考えると
ド・ミ・ソのソを半音上げて ド・ミ・ソ#にするのが augコードです。
5度の音を半音上げて増(aug)5度にするので
増三和音という和名がついています。
そこから augコードをC+5とか C+とも書きます。
さて dimが経過和音として不思議な感じを与えると以前説明しました。
augがどうなのかというと、ひとことで言えば
ゾクッとする上昇志向の和音です。
感じ方には個人差がありますが・・・
ゾクッを感じたい方は、ギターや鍵盤を弾けるなら
C→Fのコード進行の間に、いろいろ入れてみるとわかります。
C - C7 - F
C - CM7 - F
C - C7(9) - F
C - Cadd9 - F
C - C#dim - F
そして
C - Caug - F
→こちらで聴けます
いかがでしょうか。
ソ→ソ#→ラという風に半音ずつ上がっていく気持ち良さといいましょうか。
このちょっとの違いが音楽の雰囲気を変え、印象も決定づけます。
augはテンションコードと同じ不協和音ですから、
いつも言っているように 使い過ぎると不快だったりイモになります。
テンションも経過和音も、サラッと使うと
おしゃれですよね。