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見上げればバナナムーン

ちんすけの音楽とよもやま話のブログ♪

ゆらぎモデラート

作詞・作曲/Tiny☆K
2013/08/12  #116


タイトルを見て、TAKANAKA氏の「渚・モデラート」みたいだと思ったあなた、
正解です。そこからいただきました。
ただし タイトルだけ。

本家?はこちら↓

メロディとかフレーズをいただくのではなく、
「渚~」が醸し出す「ゆったりふわ~っと感」をいただこうか と考えました。

ギターをミュートでカッティング弾きしていて、
切れ味を出しているにもかかわらず 不安定さを感じるのは、
「9th」の音がすべてのコードに含まれているからでしょう。
このことは以前ブログに書きましたので、興味ある方はどうぞ
緊張の音 おしゃれな音 その9

9thコードの居場所は「ふわ~っとした不安定さ」です。
落ち着きのない、すぐ次の音(コード)へ行きたくなる感覚・・・
だからいつまでも聴きたくなる・・・ことはないでしょうけど
なんとなく続いてく感じがあります。
最後も「Cadd9」で終わらせてますので、確信犯です。

ギターコードから入っているので、
メロディ先行の歌詞後っぽいですが、実際はほぼ同時進行でした。
2番はメロディができてからの後付けですね。

都会を漂う生活。日々のルーティンととらえどころのない虚しさ。
そこから抜け出さなきゃ・・・というところを描いてみました。
こういうテーマは、最近のちんすけ曲に多いかも。

アレンジではもう一つ「仕掛け」をしました。
ビ-トルズの「エリナー・リグビー」の有名な弦楽奏フレーズを
オマージュを込めて、拝借しました。
なんとなくああいうフレーズが欲しかったんです。

いろんなアイディア満載の曲なんですよ・・・
では、曲のリンクと歌詞を載せて今回は終わります。


 emojiゆらぎモデラート

舟を漕ぎだしたのは 穏やかな桟橋
一縷の迷いもなく ゆるやかに舵をとる

都会という名の海 それはただの幻想
波に委せるだけの あやふやな生活

淹れたてのコーヒーと 焼け焦げたトーストが
変わらない 一日のはじまり
あなたは 気づいていたのかもしれない

華やかなはずだった 週末の夜さえ
ねじれた時間(とき)とともに 置き去られ消えゆく

ドアを開け 駆けだした その先は
真っ白で何もない ステージのはじまり
あなたは 気づいていたのかもしれない

ゆらめきは ビブラート 振り幅を感じてる
ゆれながら モデラート 傷ついて歩いてく
ささやきは ビブラート 海鳴りは過去の声
ゆれながら モデラート 飛ぶ鳥は未来へと

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2017/02/18 ライブのお知らせ♪

2月18日(土)HOTコロッケ(都営地下鉄・瑞江)
『第16回70年代(?)フォーク(?)ナイト
      ~あなたの70年代を語ってください』(とっき~@るあ企画)

18:00 OPEN / 18:10 START
18:10~ 増田、越後屋、Sea Moon、おっぴん、わか、はやちゃん、
              しのP、ケーシン、tomoko
20:00~ 『バンド・アリス』コーナー
              おじぃ、わか、いなだ、おっぴん、越後屋、tomokoが演奏
              帰らざる日々、青春の影、俺たちの旅、ルージュの伝言、氷の世界♪
20:50~ AERIAL、ちんすけ、あり田瑞穂、しんすけ、いなだ、
              HOTコロッケファミリー

emoji¥1500以上のご飲食をお願いします
http://plaza.harmonix.ne.jp/~hotcroq/

 
とっき~さんプロデュースの恒例イベント。
今年も懐かしいあの曲とかこの曲とかやっちゃいます。
一組2曲ずつ。
毎年同じ曲をやる人や、'70年代でない曲をやるツワモノもいます。

ちんすけは20:50以降に登場予定
今年は何を歌うか!?

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緊張の音 おしゃれな音 その9

こいつは狙った「オール9thコード」の曲♪


ちんすけのオリジナル曲「ゆらぎモデラート」
この曲を作るにあたって 自分に強力なミッションを課しました。

それは「すべてのコードを9thコードにせよ」というものです。

自分で言ってるだけなので、別にできなければやめちゃえ
くらいな気持ちではじめましたが、
実際に全部のコードに9thを入れて完成させました!

聴ける方は 聴いてみてください。
「ゆらぎモデラート」はリンク先の下のほうにあります。
http://www.muzie.ne.jp/artist/a010494/

解説します。
この曲 前奏、Aメロ、間奏は基本 Am7(9) - Emadd9 のくりかえし、
キーはEマイナー(ホ短調)です。
途中つなぎでEm7(9)が入ります。
Bメロでは Cadd9 - Gadd9 のくりかえしとなり、
キーはGメジャー(ト長調)です。
そしてBメロの途中から盛り上がっていき、次のコード進行が出てきます。

Dadd9 - Cadd9 - B♭add9 - Am7(9)
ここはベースラインが D - C - B♭ - A という順次下降で、
1音ずつ下がりながら最後に半音下がってマイナー(短調)に落ち着きます。
この曲は短調なのですが、途中から長調に変わって最後に短調に戻るという、
説明するとめんどくさい構成になっているんです。

このコード進行を 鳴らしてみましょう

<omit3>のコードが出て来るので、
メジャーかマイナーかがあやふやになってるんですね、今わかりました!

・・・それはともかくとして
9thの入ったコードばかりだと、おしゃれというよりも
「ふわっと」した 何ともつかみどころのない感じの曲になってしまう・・・
そういうメリハリのなさを
曲の前半をマイナーに、後半をメジャーとすることで回避できました。
さらに、ギターをカッティングでミュート奏法することで、
緊張感も出せています。

まあ作ったときは深く考えてませんよ。
みんな後付けですから・・・

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緊張の音 おしゃれな音 その8

テンション一つでおしゃれ系ミュージック!


もう少し実践モードでお話ししましょう。

よく使う「C - A7 - Dm7 - G7」というコード進行があります。
まずは聴いてみてください。(♪マークをクリックすると聴けます)

フォークでもポップスでも、普通に使ってる循環コード進行ですね。

さて こいつにテンションノートを加えて、
「Cadd9 - A7(♭13) - Dm7(9) - G7(13)」にしてみます。

ほらほら! なんか違うでしょ? イイ感じでしょ?
曲の感じが劇的に変わりますよね。まさにおしゃれ系です♪
これですよ、テンションコードの効果は!

たった1音足す、あるいは引くだけで、音楽のイメージが変わるのです。

さらにこのコード進行には、「半音ずつ下がる音」の作用が入ってまして、
2弦(上から2番目)の音が「D - C# - C - B」になってます。
聴こえます?
よくあるベース音の順次下降とは違った
これまたおしゃれなコードの要素になっているのです。

こうなるとメロディまで浮かんできますね♪


個々のコードのことですが、Dm7(9)は「3rd」が無いです。
これは以前書いた 調(キー)を感じない中性的なコードの一例で、
前後と同じ長調として つなぎの役目は充分果たせます。
G7(13)も「5th」の音がありません
これはコードのルールで「13thまたは♭13thを入れるときは5thを省略する」
というのがあるので、普通にオッケーです。

え?・・・A7(♭13)には「5th」が入ってるじゃないか?
はい、元々コードトーンですし ソロで音を出すなら良いのです。
バンドとかいろんな楽器で一度に「わっ」と音を出すときは、
なるべく音数を少なくします。
JAZZコンボなどはそこがキモです。音の重ね過ぎはイモです。

あ、ちんすけのオリジナル曲音源では「イモ弾き」たくさんあります。
作ってる途中で いろいろ入れたくなっちゃうんですってば・・・


ギターは音数が少ないけど、
それを逆手にとってというか 活かしてコードやフレーズを作れば、
ギターならではのおしゃれ感を出せるんですね。
鍵盤楽器では思いもよらないような音も 紡ぎ出せます。


次回、ちんすけ曲でおしゃれ感を語ってみます。

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緊張の音 おしゃれな音 その7

おしゃれな音をひも解くと・・・

さて、テンションコードの話をしてきましたが
ちょいちょい顔を出す「おしゃれな音」にスポットを当ててみたいと思います。

もっとも簡単におしゃれな音を出す方法として
「メジャー7thコード」を弾くのと、「9th」を足すことがあげられます。

うぅ~~ん イイ響き~♪ ちんすけの大好物です!

おしゃれ系の大統領、メジャー7th(M7)コード。
中性的な響きというか、ふわーっと何とも言えない柔らかさが感じられます。
M7をテンションに含める理論もあるようですが、
ここは コードトーンに含めておきましょう。


そして更なるおしゃれな音「9th」。
簡単なコードで確認してみましょう
「A」と「Aadd9」です。「9th」活きてるでしょ?


「A7」と「A7(9)」も。

「A」は高いポジションでやってみました。
このほうが、コードの成り立ちまでよく見えますよね。
んんん~~ さらにおしゃれ度 アーーップ!!

ここで注目は、テンションの「9th」が和音の内側にあること。
おや? テンションノートはコードトーンの7度より高い音だったはず・・・

音楽理論だと「テンションはコードトーンより上の音」と説明されますが、
一定のルールを満たせば下でも上でも、どこで弾いてもいいんです。
一定のルールは何かというと 説明が面倒なのでやめますが、
要は音が濁らなければオッケーなんです。
ザックリ言って、「9th」は「2nd」と同じに考えてもよいけれど、
「11th」や「13th」は「sus4」や「6th」のコードとの兼ね合いで、
同じというわけにはいきません・・・などあり、
ここが理論の難しいところです。

例に出したコードの押さえ方は、
ベース音(=ルート)とほかの構成音とが1オクターブ以上離れており、
音がぶつからないので 綺麗に聴こえるといえます。

1オクターブの内側でで弾くことを「クローズドボイシング」と言い、
テンションの基本通り外側で弾くことを「オープンボイシング」と言います。
鍵盤楽器だとよく出てくるコトバです。
ギターだと一度に出せる音が少ないので、
ほとんどクローズドボイシングにはなりません。
とにかく自分の耳で聴いて、心地良ければいいのです。


おしゃれな音の話、まだ続きます。。

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