緊張の音 おしゃれな音 その11
おしゃれな人は初めからおしゃれだ!
ということを お話してみたいと思います。
先日、一周忌だった村田和人さんのことを紹介しましたが、
彼の描く曲は ポップで、夏で、おしゃれ!
これの右に出る人はいない と今でも思っています。
デビュー曲の『電話しても』もそうです・・・、
ていうかこの曲はコードを押さえるのが難しい。
2曲を1曲につなげたという逸話のある曲ですしね。
今聴いても新鮮、村田さんが19歳の時に作ったといいますから、
やはりただモノではなかった!
まあ置いといて・・・
ご紹介したいのは1984年発表の『SUMMER VACATION』
竹内まりやさんをボーカルに迎え、二人の掛け合いになっています。
バブル期に差し掛かった都会の戦士たちが 避暑地で繰り広げる・・・
といった背景まで浮かんでくる軽快な曲です。
この曲には、話したくなるおしゃれ要素がいくつもあります。
メインは サビの展開です。
よく見るコード譜サイトに載っているコード進行は
A |Am |G#m7 |C#m |
F#m7 |B |EM7 C#m/E|E7 |
弾いてみると、まあそうかな と・・・
しかし音をよく聴いてみるとこうなっています。
AM7 |AmM7 Adim7|G#m7 |C#m |
F#m7 |B |EM7 E6 |E7(9) |
出たっ!! メジャーセブンス&テンションノート!
アタマ2小節と後ろ2小節に入ってますねー♪
以前ブログで書いてますが(→こちら)
昔の曲は「細かい音まで採譜していない」ということになるんだと思います。
ていうか、複雑に弾かなくても感じは出ますしね。
ちんすけが細かいだけかもしれませんけど・・・
でも聴いてみてください。
アタマ2小節
うしろ2小節
なんか違いますでしょ?(C#m/EとE6は表記違いで同じ押さえ方です)
そこなんです。
1980年代初めにすでにこういう音を普通に使っていたという事実!
それを伝えたかったのです。
さらにこの曲では、1番と2番でコードを変えて、
コーラスを微妙に変えてるところもあるし、
最後のほうに1回しか出てこないコード「C7(9)」がとても有効だったり、
おしゃれ感満載ですよ。
実際には、まりやさんと村田さんのキーが高いので、
ちんすけは1音(2つ)下げたうえに、さらに弾くコードを変えてます。
もうこれは自分の守備範囲なので いちいち書きませんし、
バンドサウンドとソロギターとはまた違いますから。
でもそうやってひとひねり足すことで、ギター1本でも
楽曲の雰囲気が ガラッとおしゃれになるということです。
ではまた 次回に・・・