緊張の音 おしゃれな音 その25
サスペンデッド4(sus4)は不思議なコード
コードの基本構成は
ルート(1st)、3rd、5th、7thの4つでコードトーン、
それ以外の9th、11th、13thはテンションノート(テンション音)です。
このテンション音はそれぞれ2nd、4th、6thと同じではないのか?
という疑問に答えるのが 今回です。
ザックリ答えるならば、同じ音です。
1オクターブより上がテンション音であると
ふつう説明されてますし ここでも書きました。
それはコードトーン内に入れると半音同士でぶつかるなど
明らかに濁った不協和音を生み出すことが多々あるからです。
でもあえて半音でくすんだ感じを出すということもあるし、
メロディやコードの上昇進行・下降進行(クリシェと言います)のなかで
使うこともあります。
さて4thを使うsus4コードだけは考え方が少し違います。
6thはそのままC6などと表記するのに
なぜサスペンデッドとついてるのでしょう。
sus4は3rdに代わって4thが入り、構成音はルート、4th、5thになります。
サスペンドはこの場合、つるすとか繋ぎとめるとかのニュアンスがあって、
実際sus4が出てくるとほとんどが3rdに戻ります。
そういう使われ方をコード名にしたということのようです。
それとsus4は3rdが無いにもかかわらず、メジャーコードにしかつきません。
似ているコードとしてadd11がありますが、
add11には3rdの音が入っています。
add4としないのは「3rdの隣の音は出さないほうがいいよ」と、
音を暗黙にオクターブ離すよう指示してるとも言えるでしょう。
ルート、3rd、5th、11thとなってテンションコードです。
sus4コードは音の響きも不思議だし、成り立ちも不思議ですね。
またコードのちょっとした不思議や疑問
解き明かしていきたいと思います。