自作曲のミックスの方法がおもしろい・・・かも
自分の手の内を見せるようですが、
曲を作って録音し、ミックスダウンするまでのやり方は
普通とはちょっと違うと思われますので、お話しようかと思います。
ひとことで言うと MTR(マルチトラックレコーダー)を使わない、
コピー&ペースト・ミキシングです。
解説しましょう。
大むかしは「ピンポン録音」などと言って、
2台のカセットテープレコーダーの音を行ったり来たりさせて
多重録音したりもしました。
その後MTRが充実してきて、ちんすけも使っていたこともあります。
現在は「Singer Song Writer Lite8」という音楽作成ソフトをメインに、
複数のフリーソフトや音源で楽器音色やパターンを加えた上で、
音を加工しミックスしています。
ポイントとして
テープというアナログでは、一つ作業を増やすだけで音が劣化しましたが、
いまのデジタル下では、劣化が皆無です。これが1つ目。
昔はワウフラッターだの再生速度偏差だの 誤差がありましたが、
テンポも、まったく狂いなく正確に保てるということがあります。
これが2つ目のポイント。
この2つのポイントを活かして
MTRを使った同期録音はしていません。
音作りのプロセスは次のとおり。
①打ち込みでドラムス、ベース、バッキングのピアノやシンセを作る
テンポさえ最終決定させていれば、ラフな作りで構わない
②打ち込みに合わせてギターを弾き、音声ファイル化する
打ち込み音源とは別ファイルの状態
③歌を録る
ライブ録音にも使っている、リニアPCMレコーダーで収録。
もちろん別ファイル作成。マイクは使っていません!
一気に歌えないので1番だけ2番だけとか、もっと細かく録ることも。
これは大音響(声)を長時間出せない自宅環境のため、細切れもやむを得ず
④打ち込みデータを作り込む
デジタルデータにアナログファイル(サンプリング音源など)をミックスし
バランスやエフェクトもここで調整し、音声ファイル化する
⑤音楽編集ソフトを使って 歌を④に合わせて入れていく
もちろん基本的なエフェクトはあらかじめかけておく
⑥ギターの音声ファイルを④⑤に合わせて入れ はじめて仮ミックス
⑦バランスや音の加工具合など見極めて 本ミックス
納得がいかない場合はプロセスをもどってやりなおす
ああ、こまかいっすねー ちんすけの性格が出ています。
打ち込み音源に、声のファイルやギターのファイルを重ねる時は、
ファイルごとにコピー&ペーストします!
MTRのように「隣のトラックに録音」、ではないので、
寸分の狂いもなくピッタリあわせなければ使い物になりません。
これは音楽編集ソフトの、自作曲 最終ミックス画面です。
まあ4トラックあるので簡易MTRみたいですね。
1番上が打ち込み音源トラック、2番目がギターパート、3番目が歌。
4番目にはサンプリングのサックス音が入ってます。
各音源をコピペして ここへ持ってきたのです。
画面を反転させている部分が作業範囲で、
音量を変えたりエフェクトかけたり、ズレを調整したりできます。
頭からお尻までギッシリ入ってる上の2トラックも、
いくつかのファイルを 先にミックスしてまとめてあります。
昔のピンポン録音のデジタルバージョンですね。
全体にディレイ&リバーブをかけたりは この後できますが、
まあ時間をおいてやったほうが無難です。
なぜなら聴き過ぎで入れ込んでいて、かけ過ぎちゃうから。
冷静に客観的にやらないとダメです。
作業的にはひどくアナログですが、
逆にデジタルだから何度でも納得のいくまでできることでして、
自室で 安価な機材やフリーソフトでコツコツ作り込むのには
いまのところ一番良いやり方かと思っています。
いかがでしたでしょうか。
日々試行錯誤しているので、この先も変化・進化していくでしょう。
現在取り掛かっている“新しい録音”は手のかけ過ぎで時間かかってまして、
でも 今までで一番音ヌケの良い「スネア」が聴けるはずです。
自分でなんかわくわくしてますよー!