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見上げればバナナムーン

ちんすけの音楽とよもやま話のブログ♪

緊張の音 おしゃれな音 その22

コード表記あれこれ


ギターコードはふつう英語の大文字と小文字、そして数字で表しますね。
コードには複数の書き方があって、略記号なども使います。
きょうはコード表記と記号をまとめてみました。
あまり使わないのも出てくるので「へぇ~」とうなってください。


一番わかりやすい「ドミソ」のCコードのいろいろ、並べてみます。

C
CM7    = C△7  = Cmaj7
Cdim   = C○
Cm7-5  =    = Cm7(♭5)
Caug   = C+   = C+5   = C(#5)

脈絡もなく英字と数字と記号が並んでますが、
ギター弾かない人にとっては どれもよくわからないですね。
ほぼ見かけませんが C-もあります。Cmのことです。

アメリカなどではマイナー(m)を小文字ではなく Mで表記することもあるので、
メジャー(M)と書くほうが区別しやすいです。
ちんすけ的には 英数字という統一感を好むので Mです。

手書きだとごちゃごちゃとなるので、
ディミニッシュ(dim)の は良いですね。

m7♭5はハーフディミニッシュといって Φを充てます。
コードとしてはよく使いますけど、Φはあまり見ませんね。

オーグメント(aug)は、ドミソのソを「ソ#」にした和音です。
この場合のも あまり使いません。
根音(ルート)につけるときは#、♭を使い、
テンションなど後につけるときは+、-を使うとわかりやすいですが、
ここは augでよいでしょう。

ほかに略記号を使わず英小文字を使うコードがいくつかあります。

C7sus4 = C7(#4)
サスペンデッド。ドミソのミを「ファ」にかえた和音。
ギター弾きたちは「サス・フォー」と呼んでます。

Cadd9  ≠  C9  = C7(9)
アディッション。ドミソに「レ」をくわえた和音。
よく言ってますが、C9は C7に9thを加えた和音なので、似て非なるモノ。
しかし聴感上はかなり近いので、双方代理コードとして使えます。

この2つにも記号があるといいですよね。


ポップスの場合、コードの成り立ちや音の重ね方は
クラシック寄りの法則やジャズ寄りの法則が入り乱れているうえ、
ピアノとギターのように 音の出せる範囲が違う楽器たちが演奏するので、
どの音を弾くのか弾かないのかが とても大事です。
コードネームはその水先案内人といえるかもしれません。

なんか違ったまとめになってるな・・・ まぁいいか

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緊張の音 おしゃれな音 その21

一発でイク!気絶するほど悩ましいコード


怪しげなタイトルの今回は、
普通に音が流れる中、たった一つで強く印象付けるコードの話です。

この曲のタイトル歌詞の部分です。
一発でヌケます。聴いてみてください。

ロック・ギタリスト Charの『気絶するほど悩ましい』
1977年発売、そのアコースティック・ライブ・バージョンです。

Amキーのごく普通なコード進行。
そこへBメロで、Aキーへ同主調転調するスリリングな展開。
サビで再びAmキーへ戻るという、おさまりの良さ。
Charの力強さと声に色気を感じます。

しかしながら 当時はさほど魅かれず、
自分がライブをやってることで、ギターのあれこれを探るうちに
このバージョンに出会い、はじめてビリビリきました

ポイントはただの1箇所。
2回目の「気絶するほど悩ましい」と歌うところです。
ここのコード進行は ネットでコード譜を見てみると、
C - E7 - Am - E7 - Am となっています。
そうなんです。オリジナルテイクだとそれで間違いはありません。

ところがこの動画のライブでは、CコードがAmになっていて
さらにはじめのE7がB♭7-5(9)になっているのです。
つまりは Am - B♭7-5(9) - Am - E7 - Am
アレンジを施し、メロディの印象を変えたんですね。

このコードは B♭7にテンション9thを加え、
さらに5thを半音下げて♭5thにしているコードで
B♭9-5とも書けます。(テンションノートは7thがあることが前提、の論理)
聴ける方は 音を聴いてください。
B♭7-5(9)

1弦1フレッドを押さえて B♭7(9)と弾いても似た感じになります。

どうでしょう? この一発は効くでしょう?
おしゃれ というより悩ましくもどかしさを感じるコードではないでしょうか。
さらに言いますと ちんすけはこの部分
はじめのAmは オリジナルテイクと同じCメジャーにして
奈落に落ちる前の一瞬の快楽を表現するようにしてみました。
つまりは C - B♭7-5(9) - Am - E7 - Am です。

いかがですか?
難しく考えずに弾いてみればわかりますよ♪
ちょっとした違うアレンジ、アプローチが楽しめるのが
音楽の素敵なところですemoji


そうそう、今回をきっかけに いくつかネタが浮かびました。
また別の機会にアップしますので 覚悟してくださいemoji

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緊張の音 おしゃれな音 その20

チラ見せディミニッシュコード


ひさしぶりのこのシリーズ、20回目になりました。emoji
19回目が4カ月近くも前なので 怠けてたんだろうと思われますが、
そのとおりです。ていうかネタ切れです。
もっと言うと、これまで何書いてきたか確認しないと
何がなんだか分からなくなってるというemoji


言い訳はさておき、今回はディミニッシュコード(dim)のこと書きます。
dim7 とも書きますが、同じことなので放っておいてください。
やさしいことも説明的ですが、
ギターを弾かない方のためにも ということですのでご了承を。
(ギターコードのリンクはスマホでは行けません ゴメンナサイ)


次のような キーが D のコード進行があります。
→D - D7 - Em - A7

この2番目をディミニッシュコードに換えると
→D - D#dim - Em - A7

あらぁ、一つ押さえる弦を加えただけで グッとおしゃれな音になりました。
D#dim ってルートが違うじゃん という向きには、はい こちら
→D - Ddim - Em - A7

ほらほら こっちもおしゃれでしょ?
ディミニッシュコードは 曲の印象を劇的に変えてくれるのです。

ディミニッシュコードというのは 4つの構成音が短3度ずつ、
ギターフレッドでいうと2つ飛ばしで積み重ねられていて、
1オクターブを4音で等分した形になっています。

C   C#(D♭)   D   D#(E♭)   E   F   F#(G♭)   G   G#(A♭)   A   A#(B♭)   B

このように1オクターブは全部で12音しかないので
ディミニッシュのコードパターンは構成音で見ると3種類しかありません。

つまり、
① Cdim = D#(E♭)dim = F#(G♭)dim = Adim
② C#(D♭)dim = Edim = Gdim = A#(B♭)dim
③ Ddim = Fdim = G#(A♭)dim = Bdim
ということになります。
どの音がルート(ベース音)になるかでコードネームが付きます。
→③のパターンはこちら

このように4弦ルートのほか
5弦ルート、6弦ルートで何通りかの押さえ方がありますが、省略します。

ディミニッシュコードは、
構成音に入っていればどの音もルートになれて便利ですが、
橋渡し的な存在ともいえるので
やたらに見せず チラッと使うことがキモです。


最後に手前味噌ですが、
ちんすけ曲で めちゃディミニッシュしてるところがあるので紹介します。

『見上げればバナナムーン』のAメロからBメロに展開する部分です。
(音源の 1分19秒付近と 2分48秒付近)

1小節内でディミニッシュ3連発!
まさにメロディの橋渡しのところでして、
本人がこの曲を弾くのに苦労した箇所でもありますemoji


ディミニッシュコードは おしゃれemojiと書きましたが、
行きどころがなくふわふわしていて不穏なコードとも言われています。
なので 使い過ぎに注意。念のため・・・

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緊張の音 おしゃれな音 その19

ついに難攻不落の赤い陽が落ちた♪ 


よくしたもので、こうやってブログに難しいことを書くうちに
堀込泰行(馬の骨)の難曲『燃え殻』が弾けるようになりました。
今日でまとめるつもりなので、ついてきてください。

ちなみに前回はこちら→

『燃え殻』のMVはこちら

|E/F# F#/E C7-5 |BM7     A#m7 G#m7| B/C# C#/B  |A#m7           |
  熟   れ      す      ぎ  た                        赤       い     陽 が落ちる

↑サビのこの部分につづく展開を解説します。
※スマホではギターコードの指板図が表示されませんので
 パソコンからご覧ください

|D#m7 E/F# F#7(9)|BM7           |E7(9)                 |D#m7(9)        |E/F#
            僕     たち      の 今が  変わろうと どこへ行こうと  あの日のように



E/F#の押さえ方が前と後とで違うところがポイントです。
前のほうなんて禁断の9フレット・セーハ(バレー)ですよ。
楽っちゃ楽ですが・・・
E/F#→F#7(9)は頑張らないで、E/F#のまんま通しても聴感上問題ありません。
ここの流れで注目なのが 次のE7(9)。
ハイポジションで6弦を開放して弾くのが 音の響きとしておしゃれです!
D#m7(9)は これも無理しないで
4弦も6フレット押さえ、つまりセーハしてD#m7sus4(9)にしても大丈夫。
そしてローコードのE/F#へ。で、サビをくりかえします。

あと 泰行氏の弾き方見ると、BM7はどれもみなBを押さえてるようですが、
曲の雰囲気ではBM7かと考えコード付けしました。
なので、Bで弾いても全然良いです。
ただ、Bって弾きにくいでしょ?(個人の意見)だからBM7にしてるんです。

そしてサビ2回目の後半は次のとおり

|D#m7 G#      |G#m7 A#m7+5|BM7 B/C#         |F#                   |
            静かに見守る だけ         崩れ     落ちないように

真ん中の2小節だけ指板図表示します。

まさにクライマックス、この2小節は 上昇進行のコードになっており、
さらに「+5」の音が華やかさを添えています。
すごくおしゃれだと思いますが、どうでしょう?

この曲 G#m7のコードに見るように、親指で1弦を押さえ人差し指でセーハ、
つまりちょうどネックを握るような感じの弾き方が 何度も出てきます。
ここポイントなので 自然にできるように・・・
手のちっちゃいちんすけは こういうところで苦労しますが、
そんなこと言ってられません。
オリジナルの『見上げればバナナムーン』も「握り弾き」オンパレードですから。

同じコードでも 弾く流れや音の印象付けをねらって、
押さえ方を変えるのも 一味違った弾き語りに彩を添えてくれます。

音楽の愉しみ方は人それぞれ。
歌声だけでなく、ギターの細かい音色や響きまで感じていたいから、
ちんすけは こういうところにこだわるんでしょうね。

音の旅はつづきます・・・

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緊張の音 おしゃれな音 その18

馬の骨でも難攻不落の赤い陽が落ちる♪ 


なにやら呪文のようなわけわからないサブタイトルですが、
今日は、元“キリンジ(KIRINJI)”の堀込泰行の曲について書きます。

難解な歌詞と複雑なポップサウンドで一時代を築いた(そうなのか?)
「キリンジ」は兄・堀込高樹との兄弟バンド(という設定)でした。
2013年に弟・泰行が脱退、つまりはコンビ解消したあと、
5人のメンバーが入り 今の「キリンジ」は6人組バンドです。

二人時代にそれぞれソロ活動もしていて、
堀込泰行のソロプロジェクトが「馬の骨」といいました。
まあ、どこの馬の骨かわからない・・・ということでしょうか。

なかでも『燃え殻』という曲は、じわじわと沁みるラブソングです。
歌詞はすぐにでも沁みますが、ギター1本の演奏が 実に難しい。
キリンジの曲全般に言えることであって 驚いてはいられませんが、
雰囲気を出せるように 挑戦してみました。

折よくミュージックビデオで、泰行ひとり船の上、
こちら向きで弾き語っていて とても参考になります。
コード譜サイトでコードはわかると思いきや、
弾くポジションがこの曲独特なので、MVを見ながら修正しなくてはいけません。

まず、MVを置いておきましょう。
こういうものはすぐ削除される危険性があるので、ご承知おきください。

スケールをハイからローまで ワイドに使って弾いてますね。
メロディの前半は飛ばして、いきなりサビに行きます。

|E/F# F#/E C7-5 |BM7     A#m7 G#m7| B/C# C#/B  |A#m7           |
  熟   れ      す      ぎ  た                        赤       い     陽 が落ちる

ほらほら、ことば1音ずつコード変わってますよ。
なんですか? E/F#→F#/E って。線対称みたいな・・・
音を出してみます。まず前半。

ポイントは、ベースラインを親指で弾くと同時に2,3,4弦を他の指で弾く
右手はやさしいですが、左手はすぐに追いつけませんね。
曲のテンポは遅いので頑張ってやるしかないです。

後半です。

後半にも「線対称」B/C#→C#/B 出てきますね。
コードは上昇進行しているのにベース音は下降進行しているわけです。
単なる不協和音になりかねないところを 上手に使っています。

ちんすけは弾けるかというと、まあまあです。
大雑把にはできるけど、ライブでやれるかというと もうちょいですね。

『燃え殻』は随所に技を使ってるので、燃え尽きて疲れました。
全部説明すると4回くらいかかってしまうので このくらいで・・・

この曲 も1回くらいやりましょうかね・・・


あ、お呼びでないemoji

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