緊張の音 おしゃれな音 その16
分数コードをわかりやすくほぐします♪
Am7/D とか C/G とか書かれているコードのことを分数コードといいます。
しかし普通「ここは分数コードで」などという言い方はしません。
「AマイナーでベースはDね」みたいに言います(よね?)
分数コードは、つまりは説明用ですね。
書き方が分数みたいだからでしょうけど、数字じゃないし。
上に乗っかるコード(分子)/一番低いベース音(分母)
といえばわかりやすいでしょうか。
注意点は2つのコードが分数として存在するのではなく、
分母は単音で、分子がコードつまり和音だということです。
ここ間違えることあります。
2つのコード頑張って弾いちゃったりして・・・ いないか・・・
そういうことでして、ベース音を指定することで曲の表現が広がったり、
なめらかな流れに出来たりします。
ほら、あれですよ。下降進行コード。
C - Em/B - Am - Am7/G
これですね。コードのルート(根音)がベース音でない場合は、
分数コードで指定してやれば 希望通りの音楽になるわけです。
ここで出てきた Em/B と Am7/G ですが、
どちらも分母のベース音が、分子のコードに含まれる音になっています。
このような場合、例えばギターのコードストロ-ク演奏ならば
ベース音を考えずに弾いても問題ありません。
アンサンブルを重視するならば、ベース音を意識したほうが良いですけども。
分母はベース音だからEm7onB という「オン・ベース」の書き方もあります。
ご承知おきを。
さて、分数コードにはもう一つの種類があります。
上とは逆に 分母のベース音が、分子のコードに含まれない場合です。
初めに登場した Am7/D がその例です。
こちらが実は重要で、キチンと表記しなかったり指定通り演奏しないと、
キッタナイ音を発してしまうおそれがあります。
もっとも、コードに含まれない音を発すること自体 不協和音ですから、
弾き方やアンサンブルによっては濁って聴こえます。
でも、そういう音が入ることで緊張感が ・・・緊張 ・・・緊張の音
・・・そうです、この場合のベース音は、テンション音でもあるのです。
テンション音はさらっと付け加えるのがお洒落ではありますが、
ベース音でドカッ!とぶつけるのも効果的ですよ。
Am7/D はテンションコードで表記できるので、
それは D7sus4(9) となります。音はこちら
指一本で押さえるコードのくせに、表記はめんどくさいでしょ?
どっちがわかりやすいですか?
わかりやすさ、イメージのしやすさを考えて 表記を選ぶこともあります。
A音を残してる5弦をルートにすると Am7(11) にもなりえます。
前にも言ったかもしれませんが、
だいたいテンション音がいくつもあるめんどくさいコードも
押さえ方が簡単だったり、3和音の構成音を省いても成立したり、
曲中の使う位置でも変わるなどいろいろありますので、
自身で弾いてみて「これだ!」というのを見つけると、
さらなる進歩につながると思います。
ギターは暇なとき「ジャラ~~ン」と弾くともなしに鳴らしてるだけで、
耳が慣れていろいろわかってくるんです。
むつかしいでしょうか・・・