音楽の方向性が定まったルーツ
“小林泉美&フライング・ミミ・バンド”がまさにそれです。
ビートルズやカーペンターズなどの洋楽に刺激され、
王道フォークからギターをおぼえ、オリジナル曲を書きはじめた ちんすけ。
弾き語りスタイルの曲が大方を占めていた 高校2年も終わりに近いころ、
FM放送で聴いた“小林泉美&フライングミミバンド”が一発で気に入り、
速攻でレコードを買い、それこそ擦り切れるまで聴き込みました。
この番組は「ユア・ポップス」といいまして、
FM東京(当時)月~金 21:40~55で放送されており、
週単位で1アーティストにフォーカスをあて、日に2曲ほど紹介。
♪マクセル、イン・マイ・ハンド~♪のジングルで一世を風靡した
「マクセル」がスポンサーの番組です・・・
このころのことは懐かしくて話し出したら止まりませんよーー!
さてニューミュージック系中心の「ユア・ポップス」だったところへ、
“小林泉美&フライング・ミミ・バンド”は新鮮でした。
ボーカルバンドとはいえ、その声はふわふわとかわいらしく、
バンドサウンドと一体化していました。
これは そう、ニューミュージックじゃない。
ポップス? ロック? ラテン? ジャズ?
まだフュージョンという言葉が一般的でなかったころです。
どのジャンルにも属さないような、心地よい風が吹いてきたのです。。
小林泉美&フライング・ミミ・バンド
Vo&Key 小林泉美, Sax 清水靖晃, G 土方隆行, B 渡辺モリオ, D 渡嘉敷祐一
小林泉美さんは船橋市の高校を卒業後 音楽大学へ進み、
在学中にデビューした 弱冠20歳。
その後アニメ「うる星やつら」のテーマソングを歌いブレイクしました。
バンドのメンバーも当時は名も知られていない20代前半のミュージシャン。
還暦を過ぎた現在はみな すごいキャリアです。
紹介されたのはデビューアルバム「ORANGE SKY」(1978/3/5発売)。
ロック・フュージョンのインスト曲にはじまり、
ゆったりとボサノヴァ、軽快にサンバ、カラフルな音が次々に飛び出します。
ほぼ全曲 小林泉美による作品ですが、『フルーツ・パフェ』だけは
カルロス・ジョビンの名曲「ONE NOTE SAMBA」のカバー
・・・というより替え歌(?)でした。歌詞はとってもトロピカル。
『コーヒー』はボサノヴァなのかフュージョンなのかわからないけど
ほわっとした南国の風が吹いてくるような曲。
これだ! と思いましたね。
以後ちんすけは、フォークベースだった曲調にボサノバちっくだったり
テンション系の音を織り交ぜて作るようになりました。
オリジナル『ひとときの渚』は、曲想やアレンジの参考にしまくり。
今でもときどき歌ってます。
自身の音楽ルーツのひとつですね。
では『コーヒー』お聴きください。
※つい最近「ORANGE SKY」がYouTubeで全曲聴けるようになってます。
消えちゃうかもなので、興味のある方はいまのうち・・・